2021年11月6日(土)
松江市の大國内科クリニック院長の大國智司先生に座長をしていただき、脂質代謝異常の治療についてのお話をさせていただきました。
大國先生は同門の大先輩の先生で、臨床経験も豊富でとても物腰の柔らかい先生です。
大國内科クリニック|内科・糖尿病内科・内分泌内科・甲状腺疾患・生活習慣病|島根県松江市 (oguni-clinic.jp)
糖尿病合併脂質異常症に対するペマフィブラートへの期待
参加していただいた先生が松江の糖尿病専門医の先生方だったので、糖尿病合併脂質異常症の治療戦略についてお話をしました。
私、日本動脈硬化学会にも所属し、評議員でもあり、動脈硬化専門医・指導医でもあるのですが、実は山陰では動脈硬化専門医・指導医の資格を持っているのが私一人なのです。
山陰でも、もっと動脈硬化診療を盛り上げたいですね
動脈硬化学会では、定期的に動脈硬化予防のためのガイドラインを発刊しているのですが、今年は最新版が発表される予定になっています。
今回は最新版にも含まれるはずの情報も小出しにしつつ、お話をさせていただきました。
特に今回のテーマである糖尿病合併脂質異常症というのは、動脈硬化の超ハイリスクになるため、厳格に脂質管理をしなければなりません。
もちろん血糖管理も重要なのですが、糖尿病患者ではむしろ脂質管理をしっかりしなければ動脈硬化性疾患は防げないとおっしゃられる先生方も多いのです。実際に、疫学調査でも糖尿病患者さんにおける冠動脈疾患のリスク因子として、統計的にはHBA1cよりも中性脂肪やLDLコレステロールの方が強く関連することが報告されています。
今回は臨床医の先生方が対象でしたので、実臨床に即した話題提供をさせていただきました。
当院でも糖尿病合併脂質異常症のハイリスク患者さんに測定しているMDA-LDLについてお話ししたところ、とても興味をもっていただき、実際の評価方法や使い方などについてご質問をいただきました。
質疑応答も含めて、時間延長してしまいましたが、とても有意義な会になったのではないかと思います。
多くの先生方に脂質異常症、動脈硬化性疾患の治療と予防を知っていただき、皆さんの健康寿命が守れるように、これからも頑張りたいと思います。